民法とは、英語でいえば「civil-law」。つまり、「市民の法」ということです。市民間のルールを定めた法律ということですね。

市民間のルールの法律ですから、範囲・量は膨大です。
民法は、何と1044条まであるのですから。もちろん、行政書士試験の範囲も1条から1044条までになります。

民法は、厳密に言えば、いくつかの法律が合わさっています。
もちろん、すべてが民法なのですが、色々な法律の集合体といっても差し支えないのですね。

例えば、「物権法」とか「債権法」とか。「家族法」「相続法」とかもそうです。
そして、それらが複雑に絡み合っているので、結構厄介な法律なのですね。

民法は複雑

どういういことかというと、物権法の問題でも、物権法だけ、というわけにはいきません。そこには、債権の問題が絡み合ってきたりします。それがさらに未成年の話だから親が法定代理人で相続の話でどうのこうの・・・もうわけがわからなくなるわけです。

まあ、行政書士試験ではそこまで複雑な問題は出てきませんが、民法とはそういう科目であるということは認識しておいてください。

原則修正パターン

その他、民法が複雑であるという例を挙げてみましょう。

民法の特徴として、先ほどの範囲が広く量が膨大、という事の他に、結構柔軟というか、「結果ありき」で平気で論理構成を修正してしまったりするんですね。つまり「原則修正パターン」が非常に多いという特徴があります。

つまり、価値観による結果を決めていて、民法の原則で行けばその結果にはならない。だから、そこに至るまでの論理構成を修正してその結果に持っていく、ということです。

事例を挙げて説明したいのですが、この場ですると、それだけでページがパンパンに埋まってしまうのでできませんが、民法の94条2項という規定があります。この94条2項を用いた「94条2項類推適用」という、民法でも最重要の一つである論点があります。

これは「権利外観法理」というものなのですが、これなど典型的な原則修正パターンです。すでに勉強しているか勉強はこれからかはわかりませんが、まだの方はググってみてください。

民法は身に付けるのに時間が掛かる

これまでお話してきたように、民法は難しい科目です。これは間違いない。

難しいので、身に付くまで時間が掛かります。2回3回程度回しただけじゃ身に付きません。根気よく勉強していく必要があります。そして、しっかり身に付けば、それはそれは大きな力になること間違いなしです。

民法は絶対に得意科目にしてほしい

私が司法試験受験生の頃、講師の方がよく言っていました、「民法を制するものは司法試験を制す」と。これはどう解釈して良いのか迷うところですが、これが一番適切な解釈だと思います、「民法が苦手な者は司法試験に受からない」と。

これ、法律系試験のすべてにいることだと思うんですよね。
民法は、法律系試験の「花形」です。どの試験でも占めるウエイトが大きいです。

民法が苦手な人は、絶対に受かりません。これは真理です。
しかし、民法が得意であればそれだけで合格できるとは限りませんが、大きなアドバンテージになることでしょう。 ですから、民法は特に地道に力を付けていって、得意科目にしてもらいたいと思います。

民法の難易度

行政書士試験における民法はというと、科目として難易度が高い民法なので、法令問題の中ではもっとも難しい科目かもしれません。それと「民法を制する者は~」は、行政書士試験でも名実共に当てはまると思います。

それは、記述式問題の存在です。
民法は記述式が2問出題され、1問につき配点が20点。つまり、記述式2問だけで40点の配点です。民法記述問題がダメだと、2問だけで行政書士試験はダメになってしまいます。

「民法を制する者は行政書士試験を制す」これも真理ですね。