行政書士試験本試験の過去9年間の憲法の過去問を分析してみました。まずは、統計的なものです。本当は、できるだけサンプルが多い方が良いのですが、一応、ここでは多肢選択式が採用された2006年から最新の2014年までということにさせてください。

択一式に関しては、もっと前からありますので、各々チェックしてもらっても良いと思います。

憲法は、択一式問題が5問(1問4点)、多肢選択式が1問(空欄1つで2点×4)、計28点です。
表の見方ですが、横軸が年度、縦軸が問題番号です。

あ、表ですが、集計用のメモ的に作成したものをそのままキャプチャして載せたので、完成度的なものは勘弁してください(笑)。

行政書士試験は、第3問から第7問までが憲法の択一で、第41問が多肢選択式になります。番号はその数字です。それと、欄にある文字は、その問題のテーマだったり、判例名、日付だったりします。
これも、メモ的なものをそのまま載せることにします。

それと、文字に色がついていますが、これは、条文知識の問題(青)、判例知識の問題(赤)、学説的な問題(黒)で分けています。

憲法は条文知識と判例知識で解ける問題が殆ど

では、表をご覧ください(クリックで拡大)。

憲法過去問データ(2006‐2014)

パッと見て目につくのは、赤と青で埋め尽くされていることだと思います。

すなわち、条文知識と判例知識があれば解答できる問題ということですが、平均として年6問のうち5問は青赤ということになります。

行政書士試験の憲法は、条文の判例がしっかりしていれば、8割は取れる印象があると言いましたが、この印象は概ね正しかったようです。

黒の学説問題は、比較的難易度が高い、あるいは、行政書士試験としては重要度があまり高くないと思われる箇所からの出題も少なくありません。そういうこともあって、憲法は、条文と判例についてはしっかり準備するべきと改めて感じますね。

人権と統治機構は半々

次に、人権保障からの出題か、統治機構からの出題かについては、年毎にばらつきはあるようですが、総じて半々といったところでしょうか。

人権問題

それぞれの頻出箇所ですが、人権の方は、やはり13条、21条が最頻出でしょうか。22条の経済的自由も多いようです。このへんは、13条、21条が公共の福祉による対立が多いこと、経済的自由も公共の福祉に大いに関連あることが理由かもしれません。

この、13条と21条の関係、精神的自由(14条、19条、20条含む)と経済的自由の関係は、行政書士試験の憲法では非常に重要なところですね。

さらに、突き詰めていけば、「基本的人権の限界」というジャンルがこれら問題のベースと考えるのも良いと思います。「公共の福祉」「私人間効力」「特別権力関係」がそうですが、判例問題も、これらの問題で大きな割合になります。

すなわち、人権の問題は、この「基本的人権の限界」の問題と絡んでくると考えることが良いでしょう。

統治機構

統治機構については、「国会」「内閣」「裁判所」がまんべんなく出題されており、「財政」も何度か出題されています。

「国会」「内閣」「裁判所」でいえば、まず重要になってくるのが、条文知識です。
衆議院の優越にはどんなパターンがあるのか、内閣不信任決議が出されるとその後はどんな手続の流れになるのか、最高裁判所判事はどんな手続出決まるのか、議院の権能は?内閣の権能は?

この辺りは、手続によっては天皇の国事行為にも絡んできます。

これらは、すべて憲法で規定されています。そして、過去に出題されています。
当然、暗記しておく必要があります。

もうひとつ、個人的にですが気になるのは、司法権のところの「司法権の限界」と違憲立法審査権のところです。このへんは9年間で3度4度出題(十分頻出論点といえます)されていますが、比較的手が回り辛く、よって、理解が浅い受験生が少なくないのではないかと考えます。