記述式は、問題文について40字程度で解答をしていくスタイルの問題ですが、前提として、何を問われているのか、すばやく察知しなければなりません。

ダラダラと読み進めて、「はて・・・これは何について言っているのかなぁ?・・・」ではダメなのです。すばやく的確に読んで、ヒントとなる語句が出現する度に反応してほしいのです。頭をフル回転させて。

そして、問題文を読み終えるころには、最低限「当たり」は付いている状態にまでする必要があります。ベスト、というより、目指すのは、どこの論点の話か見極められていること。もっとも、知識がしっかり入っていれば、アウトプットでの訓練でここまでできるようになると思います。

コツとしては、問題用紙の余白で問題文を図にしたり、ポイントを箇条書きにしたりすると良いと思います。

記述式は民法2問に行政法1問。いずれも、事例問題が多いです。こういうシチュエーションだがこれはどういうこと?みたいな。事例問題は、そのシチュエーションを図にすることによって情報が整理されることになります。情報の一元化ですね。

問題文での状況が飲み込めたら、知識さえあれば、答えはわかりますよね?
あとは、それを40字程度で吐き出すだけ。

過去問を使って記述式解答の思考を解説

それでは、過去問を使って思考経路を解説していきたいと思います。
こういうふうに考えていくといいよ、というものです。

過去問は、この時点での最新問題である平成26年度の第45問目、民法の記述式問題です。
この論点は、過去にも記述式ではありませんが出題されている論点で、重要論点と言えます。

平成25年でも択一式で出題されていたような・・・

よくできた問題だなあと感心してしまうのですが、それはさておき、難易度的にはそれほどでもないと思います。若干易~中ぐらいかなという気がします。

それでは始めます!

行政書士試験平成26年度第45問

まずは、頭から3行目途中の「~Bに譲渡した」までで、民法424条の詐害行為取消権の話だと確信できればいうことありません。詐害行為取消権の概要についてはご自身でご確認頂きたいのですが、この424条が適用されるには要件があります。

  1. 被保全債権が金銭債権であること
  2. その被保全債権が詐害行為前に成立していること
  3. 詐害行為によって債務者が無資力になったこと
  4. 財産権を目的とする法律行為であること
  5. 債務者に債権者に対しての詐害意思があること
  6. 受益者または転得者の悪意

この6つの要件、すべてこの3行目途中までに詰まっていることをご確認ください。

そして、その先、悪意の受益者Bは善意の転得者Cに対して転売。AからB、BからCと移転登記も済ませ、外観上はCが所有者です。ここまでは、詐害行為取消権の要件効果のうちの要件にあたります。この先が効果。

B以外の複数あった債権者のうちの一人のXは、Aの詐害行為の被害者です。どんなことができるのでしょうか。それは、取消権の行使なのですが、誰にできるのか、という問いもあります。

このように、問題文には、解答へのヒントがそこらじゅうにちりばめられています。これらを根こそぎ拾って問われていることをすばやく正確に理解する必要があります。

繰り返しますが、知識と問題文を読み解く力。記述式で点数取るための前半の要素です。知識はインプットで入れ、問題文を読み解く力は、アウトプットで数こなす。シンプルですが、これに尽きるでしょう。

インプットのポイントとしては、このような事例問題が多いということを考えれば、要件効果をしっかり押さえるということでしょう。まずはその点に注力して民法、行政法のインプットを進めると良いと思います。
民法については、そういう風に初めから記述式を意識した勉強をすると良いとお話していますが(「民法-時間かけて勉強しよう」参照)、そういうことなのですね。

さて、40字記述の方ですが、それはそれで最初からできないと思います。答えがわかっていても、40字程度ってなかなかどうして。もちろん、解答にもポイントがあってそこを訓練すればできるようになると思います。

では、後半、実際に解答を書いてみましょう。