行政書士試験の法令科目

行政書士試験の中身そのものに入っていきます。

行政書士試験は行政書士という法律家登用試験ですので、試験科目は法律になります。とはいっても、すべてが法律科目というわけではなく、行政書士にふさわしい知識を問うという問題もあります。

このページでは、行政書士試験に出題される科目とその配点、そして問題の出題形式についてお話していくことにします。

行政書士試験の科目について

行政書士試験は全部で60問、満点で300点という形で出題されます。その科目は「法令」と「一般知識」に分けることができますが、それぞれ内訳を見てみましょう。

3つの出題形式

マークシート

各科目とその配点に行く前に、出題形式についてお話しておきます。
行政書士試験の問題は3パターンの出題形式があります。科目の中には複数の出題形式で問われるものもありますので、相手を知るという意味でもしっかり把握しておきましょう。

  • 5肢選択式-「択一」とも呼ばれています。問題文があり、その問題文に対する答えが5肢用意されていて正解を1つだけ選んでマークシートに記入する出題形式です。行政書士試験はこの5肢選択式を中心に出題されていて、60問中54問、1問4点配点です。
  • 多肢選択式-多肢選択式とはたくさんの肢から正解を選ぶ問題。問題文があり、空欄個所が4か所あります。その4か所を埋める肢が20個ありそれぞれ正解を選ぶ問題。3問があって空欄1つにつき2点が配点されます。1問につき8点配点されますが、採点は個別になされるので、4か所正解じゃなきゃダメということはありません。1空欄2点づつです。
  • 記述式-問題文がありその答えを文章で解答する問題です。答えは40字程度で解答します。3問出題され、1問につい20点満点。減点方式で論点が抜けていたりミスがあれば減点されます。

多肢選択式はこんな問題(過去問解説より)
記述式はこんな問題(過去問解説より)

法令科目とその配点

法令科目は全部で5科目です。厳密に言えばもっと多いのですが、便宜上ひとまとめにしている科目がありますので後述します。科目ごとの配点のお話をする前に、出題形式についてお話します。

憲法

まずは「憲法」。憲法とは、国家の基礎法であり、人権保障を規定した法規範であり、国家権力を制限した法規範でもあります。

「法律」とではなく「法規範」と表現したのは、憲法は法体系上法律ではないからです。ここでの解説は割愛しますが、法体系上の最高法規が憲法になり、法律はその下位規範なのです。

この憲法は5肢選択式が5問、多肢選択式が1問、計28点が配分されます。

民法

民法は一言で言えば「社会のルール」です。契約などの人々が社会生活を営む上で必要な取引のルールが民法です。

民法は「総則」「物権」「債権」「家族・相続」に分かれていて、実に1044条に及びます。「民法を制すものは〇〇を制す」という言葉があるように、この行政書士試験において最も重要な科目と言えます。同時にもっとも難しい科目とも言えます。

民法は5肢選択式が9問、記述式が2問、11問で76点が配分されます。

行政法

行政法とは言いますが、実は「行政法」という法律はありません。便宜上そう呼称しているにすぎません。行政機関の手続や取り決めを定めた法律をひとまとめにして「行政法」と呼んでいます。

その内容は、主な法律として「行政不服審査法」「行政事件訴訟法」「地方自治法」「国家賠償法」などがあります。

5肢選択式が19問、多肢選択式が2問、記述式が1問、計112点が配分されています。

商法・会社法

商法・会社法は、もともとは同じ法律でしたが、法改正によって現在は別法になっています。文字通り商行為に関する法律が商法、会社に関する法律が会社法です。
これらは民法の特別法という位置づけで、民法規定だけではカバーしきれない取り決めを定めていますので、民法規定とバッティングした場合はこの特別法が優先されます。

条文数は非常に多いですが、行政書士試験においてはさほど重要科目というわけではありませんので、あまり難しいことは出題されません。

5肢選択式が5問、20点が配分されています。

基礎法学

こちらも「基礎法学」という名の法律は存在しません。法学の基本的な知識が問われます。分野として憲法(刑法)・民法・行政法の分野からの出題が多いです。

出題は5肢選択式で2問、8点の配分です。

一般知識とその配点

一般知識という科目は、内容が多岐に渡ってひとまとめにして「一般知識」と呼ばれています。

出題数は14問、すべて5肢選択式です。配分は56点ですね。

一般知識問題の内訳

一般知識は大きく分けて3分野から出題されます。

  • 政治・経済・社会
  • 情報通信・個人情報保護
  • 文章理解

「政治・経済・社会」はそれぞれの分野の時事問題や知識問題が出題されます。「情報通信・個人情報保護」ですが、「情報通信」インターネット等の知識、「個人情報保護」は個人情報保護法の問題です。「文章理解」は国語の問題です。文章の並べ替えや穴埋め問題などが出題されます。

科目と配点一覧

ここまでお話した出題形式と科目、それぞれの配点の一覧表です。

科目 出題数 配点
憲法 5肢選択式:5問
多肢選択式:1問
28点
民法 5肢選択式:9問
記述式:2問
76点
行政法 5肢選択式:19問
多肢選択式:2問
記述式:1問
112点
商法・会社法 5肢選択式:5問 20点
基礎法学 5肢選択式:2問 8点
一般知識 5肢選択式:14問 56点



次に全体でその科目がどのくらいの割合を占めるのかを円グラフにしてみました。

各科目の占有率グラフ

こうやって見ると、行政書士試験において、どの科目が大事なのかが一目瞭然だと思います。独学の対策にも役立ちそうですね。

まとめ

以上、行政書士試験の出題科目と配点についてお話しました。

各科目や出題形式の対策はリンク先のページ等をご覧いただければと思いますが、この中でも民法と行政法には特に重点を置かなかればなりません。それは問題数が多いこと、配点が高い記述式問題があるからです。

それと、一般知識は、勉強が難しいにもかかわらず決しておろそかにできないというなかなかの曲者です。

いずれにせよ、独学で合格を目指すためにはこういった科目ごとの重要性や特性を把握して対策を立てることが必須になってきます。

おすすめの勉強アイテム

出る順行政書士 合格基本書

市販の行政書士用テキストの中でもっとも使いやすいのは、こちらLEC東京リーガルマインドが出版している「出る順」だと思います。オールインワンタイプですから、これ1冊で全科目賄うことが可能。
独学初心者の基本書として、おおむね過不足なしと考えていいと思います。同じ「出る順」の過去問集と併せて使いたいテキスト。

STUDYing(旧通勤講座) 行政書士

通勤講座 行政書士

社会人行政書士試験受験生にうってつけの通信講座がスタディング行政書士。一切のムダを排した合格のための効率化徹底による圧倒的低価格は魅力。

STUDYing行政書士 公式HPで詳細を見る